2016/06/13
小学生くらいになると自分が育った国の価値観が、心身ともに浸透してきます。
それが母国であればなおさら、その価値観が物事をとらえる基準となっていく。
そんな、自分の置かれている環境が当たり前になる時期だからこそ、気になることもあります。
それは、異文化となった外国の環境とどうやって対峙するか、ということ。
乳幼児は日本コミュニティーへのコミットが浅く、頭が柔らかい分適応能力が高く、状況を受け入れるのにそう時間はかかりません。
でも小学生となれば、学校や地域、塾や習い事などで多くの日本的価値観に慣れ親しんでいるので、ちょっと違ってくるんです。
子連れ海外旅行は最高の「グローバル教育」
「グローバル教育」というとなんだか聞こえはいいですが、実際は定義があいまい。
いろんな考えがあって良いのですが、私個人として現在は「多くの異なる文化や価値観を認め、世界的な視点で物事を捉えていく人材に育てること」だと思っています。
そういう意味では、子連れ海外旅行は最高の「グローバル教育」。
しかも親が一緒に体験できる「グローバル教育」です。
ただ「多くの異なる文化や価値観を認める」というのは、大人にとっても難しいこと。
ましてや子どもにとって、しかもそれが「不快」なことであれば、やはりそのままでは受け入れ難いことが多々あります。
例えば、ある国では決して清潔とはいえない皿で料理がでてきて、手で食べることになる。
またある国では、日本人と分かるとばかにされて、相手にもされない。
これらのことって不快ですよね。
できれば避けたい状況です。
「だから海外旅行は行きたくない」となってしまったら、これほどつまらないことはない。
この「不快」を、大人のサポートで「快」にしていきたい。
実際に日本以上に「快」であることがたくさんありますから、これらを一緒に楽しむことも良いかもしれません。
でも何よりその「不快」ささえも、違っていることそのものを楽しむ視点をもつ、なぜそうなのかを考えてみる、ということが大事なんじゃないかと思っています。
海外旅行にでる前の異文化との出会い
私は現在3人の子どもがいて、それぞれ0歳、5歳、9歳です。
それぞれの月齢によって準備は異なるのですが、やはりいちばん楽しいのは9歳の息子との準備です。
いま私たちはコミュニケーションの一つとして、「世界のともだち」シリーズ(偕成社)を一緒に読んでいます。
たまたま近くの図書館で見つけたのですが、薄くて写真が多いながらも、大人でも楽しめる内容になっています。
図書館で借りることができるので、行く予定の無い国のものも少しずつ読んでいます。
同じくらいの年齢の子どもたちなので、子どもも親近感がわくようです。
それに私が最近0歳児にばかり気をとられているので、一緒に本を読むというのがちょっぴり楽しい様子。
特にこれから行く国の、特に同年代の子の置かれている状況についてコミュニケーションをするのは、おすすめです。
どんな国にも子どもはいる。
異なるところもあれば、同じところもある。
異文化に触れる入り口として、スムーズな導入になるのではないかと思います。
子連れバックパッカー、小学生との旅は実はこれが初めてです。
長男が小学生になってから、とにかく仕事が忙しくなりすぎてしまい、こまごまとした本当は大切であろうと思われることも、考える余裕がなく4年が過ぎてしまいました。
だから今、すっごく楽しみなのです。
ありふれた表現ですが、わくわくドキドキが止まりません。
どんなことに驚くのか、どんなことに喜ぶのか、その反応が楽しみです。
美味しいもの、美しい景色、共感できるのが楽しみです。
トラブルやアクシデントをどんなふうに切り抜けるのか、とっても楽しみです。
じつはその気持ちがぐっと高まって、このブログを立ち上げてしまいました。
この旅から本当に旅の子育てが始まった、そんな旅にしたいと強く思っています。